PCでスマフォをUSB充電したら仕事をクビになった


まず俺の話ではなく全く関係ない人間の話なんだけど、注意喚起としてメールが回ってきた。
その話聞いてちょっと違うんじゃない?と思ったのでちょっと書いてみる。

そのクビになった技術者がいる現場では、どうやらPCにスマフォをつなげてはいけないというルールになっていたそうで、それを破ってPCのUSB端子でスマフォを充電しちゃってた。それがみつかってクビになったらしい。ルールを破ったのだからクビになっても仕方がない。それは正論。でもね、ちょっとまって。二つの観点からちょっと違うんじゃない?と思ったことがあるので順に書いてみるよ。

まず「セキュリティルール」という観点から。

セキュリティルールってのは「守る」ためにある。つまり、まっとうに働く人(社員やパートナー含め)を守り、企業の情報(=企業の資産)を守りるためにあるわけで、人間を罰するためのものじゃない。言い換えると、セキュリティルールってのは「ルールを守らせる」のが目的ではなく、被害を防ぐことが目的なわけだ。今回の件では、ルール違反は見つかったが、本来の目的は侵されていない。つまり、「被害は無かった」わけ。でも被害が発生する可能性のあるセキュリティルール上の違反が見つかった。しかも、過失はあるが、故意でルール違反を犯したわけでもない(「普段の癖でやっちゃった」らしい、それもちょっとアホすぎるけど)。それをいきなり当事者をクビにして「ハイ終わり」ってのはセキュリティ運用上どうなのかなと思った。

セキュリティルールってのは状況に応じてどんどん変更されるべきものだ。守るべき対象がどんどん変わっていくのでルールも変わっていく。さらにルール上の問題が見つかったらそれに合わせてルールを変えるか運用を変えていく。今回の件で言えば、ルール違反が発生して、それが重大な問題であると認識したのであれば、ルールを変更するか、運用を変えるべきじゃないのか?(=技術的な対策を打つ、なども含め)

ルール違反者を見つけ出し、それを切り捨てて、それでセキュリティが守られると思っているようならそれは大きな間違いだ。現状でルール違反者が発生する可能性があって、それが重大な損害の発生につながる可能性がある判断したのであれば(重大な問題が発生すると判断したからクビにしたんだよね)、次のルール違反者が出現する可能性も十分にあり、それが損害に発展する可能性も十分にある。それってまったくセキュリティリスクをケアできていないよね。

もうひとつは「雇用者(=管理者)」という観点。

損害が発生していない過失を見つけたからといってその過失者をクビにするのは雇用者としてどおなのかなとも思う。企業活動上でヒューマンエラーなんていたるところで起こっている。例えば、メンドくさくて手順通りにやらなかった、でも問題はなかった。これと今回の「PCでスマフォ充電しちゃった」問題と何が違うの?前者はお説教ですんで、後者はクビなわけ?

企業活動上、ヒューマンエラーが発見された場合には原因を明らかにして今後ヒューマンエラーが起こらないようになにかしらの「対策を打つ」というのが常識だ。そこには、ヒューマンエラーを起こした人間を罰する、というのは含まれない(別途で損害賠償という責任追及手段をとる場合はあるけど)。一般的な常識と今回の問題を照らし合わせれば、うっかり「PCのUSB端子でスマフォを充電」しちゃわないように対策を講じるか、うっかり「PCのUSB端子でスマフォを充電」しても問題ないようにするのが順当な考え方だ。逆に「PCのUSB端子でスマフォを充電」しちゃった人間をクビにするのはちょっと常識から外れている。

ってな感じで、「PCのUSB端子でスマフォを充電したらクビになっちった、テヘペロ」的なメールにとっても違和感だらけだったので書きなぐってみました。お粗末。

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